サイトデザインはクオリティ60%で納品しよう

デザインの細部にこだわりすぎて、想定以上に工数がかかってしまった経験は誰でもあると思います。

わたしもよくあることでして、細かい装飾がどうしても気になってしまって、その結果納品が数日遅れてしまうこともあります。

8年デザイナーをやってきて強く感じるのは、クオリティ重視よりもスピード重視のほうが圧倒的にクライアントに感謝されるということでした。

手抜きはNG!

クライアントからすると、100%のクオリティよりも迅速な対応の方が好まれる場合が多いです。
クオリティとスピード感を両立できれば言うことありませんが、往々にしてそれは難しいです。

とは言え、手抜きをしてとにかく早く納品しろという意味ではありません。
最低限のクオリティは担保できないと、クライアントからの信頼を失いかねません。

クライアントの要望をすべて抑えつつも、プラスアルファの要素までは手を出さなくてもいいです。
クライアントは下記3つのいずれか区別されます。

  1. 納期があり急いでいる
  2. 納期はないがなるべく早く納品してほしい
  3. 納期がなく急いでいない

経験上、1と2が圧倒的に多いです。
3に該当する場合でも、早く納品して評価にマイナスになることはありません。

身軽さこそがフリーランス最大の強み

サラリーマン時代は、どんな小さい作業を行う場合でも、現在抱えている作業内で優先度をつけて、数分で終わるものでも後回しにすることはよくありました。

個人的には早めに片づけたくても、会社の方針としてそれがかなわない場合もありました。

ただ、個人事業主になってからは、画像・テキストのちょっとした修正など10分15分で終わるような作業は、金額にかかわらずすぐに対応するようにしています。

最初はただ作業を忘れるのが怖くてやっていただけだったのですが、、、
クライアントからの反応が思ってた以上に、感謝の言葉を並べられることが多いのに驚きました。

それ以降は、簡単な依頼が来たら即対応というスピード重視のやり方をずっととっています。

即納品のデメリット

早く納品することで大きな信頼を得られるのは間違いありません。

じゃあ可能な限り、即納品を心掛けた方がいいかというと、必ずしもそうではない場合もあります。

経験上「Web作成」に対してある程度の理解・リテラシーのあるクライアントは問題ありませんが、それがないクライアントは想定外のデメリットを被ることになります。

ここでいう理解・リテラシーというのは、何も技術的な知識をもっていてほしいという意味ではありません。

ホームページを作る・修正するのは手間がかかるもの、という理解をもっていてほしいという意味です。

なお、私が即納品によって生み出してしまったデメリットはこちらです。

  1. すぐ納品できるんなら金額も安いよね
  2. 次回からもこの早さでよろしく
  3. 手が空いたと思うから、次の作業をお願い

3に関しては、工数分お金をいただけるのなら問題ありません。
※それでも想定以上に作業を抱え込まないよう調整は必要ですが。

「即納品=簡単・すぐできる」とすぐにイコールにしてしまうクライアントに、スピード感を重視した作業を繰り返してしまうとしっぺ返しをくらいます。

その場合は、行った作業リストとかかった時間をしっかり記録し、提示していくことで牽制になります。
これだけかかったので正当な対価をください、と言える武器になります。

クオリティは60%で納品する!

デザインのクオリティは大事ですが、クライアントはそれ以上にスピード感を優先しているケースが多いと思います。

またクオリティーにこだわっても、提案後にデザイン修正の戻しをくらってしまい、無駄な時間を消費してしまうこともあります。

クリティカルな間違いがないのは前提ですが、スピード重視で次々と提案していけばクライアントからののフィードバックもとても早いです。

何よりそれこそが、個人(フリーランサー)だからこそできる強みだと思っています。

細部にこだわりたいデザイナーの気持ちはすごく分かりますが、やりすぎてしまい自己満足になってしまわないよう注意していくことも大事ですね。